【白馬合宿】後輩たちの話

こんにちは!エアリアルの人です!
一昨日、2週間半の白馬合宿が終わり横浜のアパートに帰ってまいりました。そして昨日は部屋の片づけや買い物、軽いトレーニングを済ませてから北海道の友人とボードゲームアリーナで遊びました。とても楽しかったです:)
さて、本日は今回の白馬遠征の事を書こうと思うのですが、内容は後輩たちの話になりそうです。と言うのも、現在エアリアル界ではジュニアアスリートの育成プログラムが進んでおり、札幌から男子3名女子2名、愛媛から男子1名女子3名と、合計9名の若い選手たちが選出されエアリアル競技に取り組んでいます。今回の合宿では彼らと一緒に練習をする時間が長く、非常に刺激的な2週間半となりました。僕は今年でエアリアルを始めて13年目になるので技術面で負けることはまだありませんが、フィジカルではそうも言っていられないみたいです。
まずは初日、ウォータージャンプを飛んだあとのトレイルラン。前半はゆったりとした長い下り坂を下り、後半は斜度のきついスキー場のゲレンデを登ります。普段は身体の調子に合わせて走るか歩くかを調整するのですが、その日は少し疲れていたので途中まで走ってあとは明日に備えて歩こうと思っていました。下りは男子4人と一緒に走り、いよいよ登り坂。まあ最初くらい走って先輩のすごさを見せつけてやろうと思い(別に僕は有酸素能力高いわけではありませんが…)いつものペースで走りました。すると早々に1人、2人、と脱落していきます。「まあきついよな~、全然歩いてもいいぞ~」と思いながらペースを変えずに走っていたのですが、他の子たちから「会長」と呼ばれている子だけはずっと僕についてきます。歩こうと思っていたのですが、なんか今歩いたら負けじゃね?と思いまして、走り続けました。僕もまあまあきつかったのですが彼もずっとペースを落とさず、結局ゴールまで2人で走りました。なんで会長なのかは知りませんが、尊敬の意を込めて僕も会長と呼んでいます。
そして最終日。この日は階段を使ったスプリントトレーニングをしました。70段ちょっとある階段をとにかく早く走るトレーニングです。僕はスプリントも得意ではありませんが、今までは男子選手が僕だけだったので対等な選手がいませんでした。(とは言え手を抜く事はありませんが。)この子たちはどうだろうな~と思っていると、そのうちの一人が1本目でいきなり僕とほぼ同じタイムを出しました。僕は脚が遅い方だですが、いきなり同じくらいのタイムを出してきたので驚きましたわ。2本目以降はハンデありで1対1の競争形式で行い、その子とは4本目あたりで対決しました。タイムはほぼ同じですがスタミナの差を考慮し、彼のスタート位置を少し先にしてスタートしました。結果、最初のハンデが全く縮まらないままゴール。負けました。これハンデなくても勝てないんじゃないか?とか思いながら負けを噛み締め、5本目6本目と走りました。
先ほども書いた通り、ここ数年は男子選手が僕しかいなかったため、こういった単純なフィジカルトレーニングでは負けることがありませんでした。しかしこれからは頼もしい少年少女たちが僕の背中を追いかけ、追い越そうとしてくるみたいです。かっこいいと慕ってくれる後輩や応援してくれるみんなが増えていくのはとても嬉しく、やりがいを感じます。
今まで僕は自分よりもすごい人間に憧れを抱き、追いかけ続けてきました。これから先もそれは変わりません。しかし、自分の下でも着々と育っている選手がいて、そんな子供たちが追いかける背中は自分の背中なのだと気付きました。技術、フィジカル、メンタル、そして人間性。憧れられるために頑張るわけじゃないけれど、憧れてよかったと思われるような人間を目指したい。そう思えた良い合宿でした。
エアリアルの人
五十嵐晴冬